島田助宗は、室町時代末期、駿河国(静岡県中東部)の刀工である。姓名は五条久左衛門という。島田派は駿河国大井川の左岸の島田郷に住した一門でよって島田派を名乗った。同派は康正(1455-57年)頃の義助にはじまり、助宗、広助、助宗をして島田派三傑と称されている。同地は今川氏、武田氏、北条氏、徳川氏の草刈り場であったため各大名の需要に応じて作刀に励んだ。助宗は「おそらく造り」と呼ばれる鋩子の部分が刀身の半ばまで続く極めて特異な形状を創造した。武田信玄差料の短刀で表には「おそらく」、裏には護摩箸の彫り物がある作例で著名な刀工である。刀身に彫られる精緻な彫り物も特徴といえる。銘は「助宗作」「駿州嶋田住人助宗造」と切る。 代表作 太刀 特別保存刀剣 銘 助宗作(島田) 刀 保存刀剣 銘 (無銘)島田助宗